蝶人戯画録

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2012-12-30から1日間の記事一覧

「古井由吉自撰作品三」を読んで

照る日曇る日第557回本巻に収められたのは一九七九年刊行の「栖」と八〇年の「椋鳥」の長編二作である。長編というてもそのおのおのが六から八つの短編小説から成り立っていて、ある意味ではそれぞれが独立した小説世界を構築していると評してもよろしい。結…