蝶人戯画録

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2016-01-05から1日間の記事一覧

吉川一義訳プルースト「失われた時を求めて9ソドムとゴモラⅡ」を読んで

照る日曇る日第835回 自分自身が同性愛者であったプルーストが描き出すシャルリュス男爵の外面マッチョで、その癖女々しい所作や性癖のあれやこれやは、まことにリアルなもので、喜劇に似て悲劇的な“おかま”の実存と本質を、それこそ自虐的に浮き彫りにし…