アンリ・ヴェルヌイユ監督の「ダンケルク」を見て
闇にまぎれてbowyow cine-archives vol.389
1940年6月、ナチスドイツに追い詰められた連合軍がダンケルクから撤退する際の余話を描いたちょっと珍しい仏伊合作映画で、ベルモントとカトリーヌ・スパークの競演がうれしい。
この映画の出演当時、カトリーヌ・スパークの父親はベルギーの外相をしていたことを覚えているが、ドモンジョ、ジャクリーヌ・ササールと共に忘れ難い女優の一人であり、劇中で悪者にベッドで襲われるシーンや、ダンケルクの砂浜を赤いドレスと高いヒールで歩いてくる姿には、ははらはらドキドキさせられる。
ドイツ軍の猛爆撃に耐えてやっとこさっとこハッピーエンドを迎えるのかと思っていたら、ラストで思いがけないドンデン返し。戦争とはじつに悲惨なものだ。当時ドーバー海峡を越えて救出に向かった英軍がフランス人を船舶に乗せようとしなかったことも分かって興味深い。
半年振りに仕事の依頼がありました救う神あれば拾う神あり 蝶人