蝶人戯画録

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松尾昭男監督の「打倒 ノックダウン」をみて

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bowyow cine-archives vol.716

 

 

赤木圭一郎が新人ボクサーになって活躍する拳闘劇画なり。

 

赤木圭一郎裕次郎、旭の真似をしてカッコつけたりギターを弾きながらいかにも恥ずかしげに歌をうたったりするが、それがものすごく下手糞なところがよい。

 

喉が良いだけで、実際は下手糞なのに、それをうまいと勘違いしている裕次郎、実際にうまいけれど、普通に歌っている旭より、はるかに好ましい。

 

圭一郎はこの映画の翌年に事故死するが、長生きしたら無能で調子だけはよい大根役者、裕次郎よりましな役者になっただろう。

 

松尾昭男の演出は、内容はともかくスピーディで心地よい。

 

 

 なにゆえにいつも偉そうにしている(た)のだろう慎太郎、裕次郎なんぞの石原一族 蝶人