蝶人戯画録

毎日お届けする文芸、映画、エッセイ、詩歌の花束です。

「ハート」のつく映画を2本みて

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キャスリン・ビグロー監督の「ハート・ロッカー」をみて

 

bowyow cine-archives vol.722

 

大義なきイラク戦争に従軍し、命懸けの爆弾処理に従事する米軍兵士が、そのハラハラ、ドキドキが忘れられなくなり、無事に帰国したというのに、またしても生きるか死ぬか、のるかそるかのスリル満点の戦争とテロルの現場に舞い戻るお話。

 

彼とて死にたくはないし平穏無事な生活を愛しているんだろうが、戦争はそういう普通の人間の精神を破壊し、恐るべき狂気の地獄へと追いやってしまうのである。

 

さりながら栄えあるアカデミー賞に輝くほどの大した映画ではない。

 

 

スコット・クーパー監督の「クレイジー・ハート」をみて

 

bowyow cine-archives vol.723

 

往年の人気カントリー歌手が酒と煙草と女に身を持ち崩し、病に冒されてボロボロになりながらも、ふとしたことからいわゆるひとつの「純愛」に目覚めて、奇跡の復活をするというラッキー・ストライクなロードムービーなり。

 

なんというても老残のやさぐれシンガーを演じるジェフ・ブリッジスが素晴らしい。

 

 これなら栄えあるアカデミー賞に輝いてもよろしいでしょう。

 

 

プルトニウムがよおプルトニウムが47トンこれさえあれば核兵器できる 蝶人