蝶人戯画録

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三谷幸喜監督の「清州会議」をみて

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bowyow cine-archives vol.744

 

 

 全編モノローグで書かれた同名の心理小説が面白かったので、期待していたがそれほどでもなかったのはなぜだろう。有名な役者を思いのままに起用しているにもかかわらず。

 

 大泉洋の秀吉はミスキャストかと思っていたがなかなかの健闘。しかし役所広司柴田勝家はどうも違和感が残る。佐藤浩市池田恒興はどうにも落ち着きが悪いし、鈴木京香お市の方はろうたけ過ぎて顔がぐちゃぐちゃ。こんな醜い女には誰も惚れないだろう。

 

 結局いちばんぴったしカンカンだったのは小日向文世丹羽長秀だけという体たらくで、適材適役に失敗したのがこの映画の敗因だろう。

 

 

 切れ目のないシームレス・ストッキングを被った醜い男が抜け目のない選挙をしたようだ 蝶人