蝶人戯画録

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スタンリー・ドーネン監督の「いつも二人で」をみて

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bowyow cine-archives vol.756

 

 

どんなに熱愛していた二人でも夫婦になって時が過ぎればそりゃあ波風も立つし、他の異性に惹かれもするし、いっときの熱情もだんだん醒めてくるだろう。

 

そのうちに詮無いことで犬も喰わない夫婦喧嘩を繰り返すようになり、いつしか愛も失われて別れることになる、はずが、この映画の二人はなんとかかんとか剣が峰で持ちこたえてラストまでくっついているのだが、こういう関係では一年も経たずに離婚してしまうのではないだろうか。

 

私の好きなオードリーが妻で、私の嫌いなアルバート・フィニーが夫の役だが、お話自体も演出も全体にどこか冷めたところがあって、仲の不穏なオードリーファンの夫婦が、よりを戻すつもりでこんな映画を一緒に見たら、別れてしまうかもしれないな。

 

  コジュケイタイワンリスも狸猪徘徊老人も出る鎌倉の冬 蝶人