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蝶人戯画録

毎日お届けする文芸、映画、エッセイ、詩歌の花束です。

今井義行著「永遠」を読んで

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照る日曇る日第784回

 

 

 本書は著者が34歳のときにふらんす堂というところから刊行された第2詩集で、一読して現在進行中の青春の実存の本質というものをみごとに体現したその完成度の高い語り口に圧倒された。

 

 私だってそれなりに青春時代を雑駁に送り迎えしたが、著者が嵐のように白熱するその固有の時間を、このように見事に客体化する透徹した視線に畏怖を覚えたのである。

 

 それで最後の奥付けを見ると、著者はすでに1991年に処女作「スワンロード」を世に出している。なんと28歳の若さである!

 

 私は還暦になって短歌で自分の感慨をうたうことが出来る面白さを知り、ようやく古稀近くになって詩を書くことの楽しみを覚えたきわめて奥手のにんげんなので、これにはガツンと打ちのめされた。

 

 されど昔から大器晩成なんていう都合の良い言葉もあるし、かの死刑囚坂口弘選手の

 

 青春の思ひ出なるはわれに無しなくともよけれつくりてゆかむ

 

 という勇ましい歌もあるから、なんとか著者の後塵を拝しつつ詩歌の路をよちよち辿っていきたいと思うのである。

 

 なお本書以降も数々の詩集を世に送った著者の最新の素晴らしい力作の数々は、以下のHPで読むことができます。

 

    http://yoshiyukiimai.blog.so-net.ne.jp/2015-05-19

 

 

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