蝶人戯画録

毎日お届けする文芸、映画、エッセイ、詩歌の花束です。

西暦2015年五月の歌~「これでも詩かよ」第148番

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ある晴れた日に 第312回

 

うちの耕君が笑ってる。

風のガーデン』の黒木メイサを見ながら、笑ってる。

赤ちゃんみたいな顔して、笑ってる。

あ、ラッタラッタラー

 

うちの奥さんが、笑ってる。

踊る!さんま御殿!!』を見ながら、笑ってる。

少女のような顔して、笑ってる。

あ、ラッタラッタラー

 

おやおや、死んだはずのムクちゃんが、笑ってる。

冥途の木陰で、笑ってる。

WANG WANGと、笑ってる。

あ、ラッタラッタラー

 

某国の悪賢い宰相も、笑ってる。

オラッチは、なんでも出来るぞと、笑ってる。

爺チャンより、偉くなるぞと、笑ってる。

あ、ラッタラッタラー

 

見渡せば、日本全国オオイヌフグリが、笑ってる。 

庭のスナップエンドウが、笑ってる。  

縁の下ではSTAP細胞も、笑ってる。

あ、ラッタラッタラー

 

見上げれば、コイの親子が、笑ってる。

ツバメの親子が、笑ってる。

みどりのそよ風が、笑ってる。

あ、ラッタラッタラー

 

 

  シンゾウが「どこでもドア」を開いたらどこまでも切れ目のない戦場だった 蝶人