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蝶人戯画録

毎日お届けする文芸、映画、エッセイ、詩歌の花束です。

家族の肖像 その7~「これでも詩かよ」第149番

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ある晴れた日に 第316回

 

 

「お父さん、サクラ、サクラ、サクラ好きですお」

「サクラ、お父さんも好きですよ」

「お父さん、桜は木にツに女ですお」

 

「お母さん、オオヨワリってなに?」

「オオヨワリ?」

「オオヨワリだお」

「大弱りか。とても困ること、だよ」

「オオヨワリ、オオヨワリ、オオヨワリ」

 

「さわむらさん、莫迦笑いしてたよ」

「サワムラさん?」

「ブラックプレジデントの」

「ああTVドラマの社長役の沢村一樹かあ」

「莫迦笑い、莫迦笑い」

 

「ヘーツト、ヘーツト」

「誰がヘーツトって言ったの?」

「綾部の精三郎さんですお」

(二人で)「ヘーツト、ヘーツト」

 

「お母さん、複雑ってなに?」

「物事がいろいろ混ざっていることよ」

「複雑複雑複雑」

 

「皇太子さんはキシモト先生によく似ていますよ」

「誰に似てるって?」

「横須賀の歯医者のキシモト先生だお」

 

「お母さん、原因ってなに?」

「それが起きた理由」

「ゲ、ゲ、ゲンイン、ゲンイン」

 

「お父さん、赤羽線から埼京線に変わったの?」

「どうもそうらしいね」

京浜東北線の6扉は6号車だけですよ」

「へええ、そうなの」

 

「お母さん、ぼく南浦和に泊ります」

「分かりました。いつ泊りますか?」

「分かりませんお、分かりませんお」

 

「♪もう一度、もう一度 なんの歌ですか?」

「うーーん、聞いたことのある歌だなあ」

「♪もう一度、もう一度 なんの歌ですか?」

「分かったぞ、小柳ルミ子の歌だ」

(二人で)「「♪もう一度、もう一度 なんちゃらかんちゃらもう一度」

 

 

人世をもう一度生きてみたいかねア人世をなんちゃらかんちゃらもう一度 蝶人