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蝶人戯画録

毎日お届けする文芸、映画、エッセイ、詩歌の花束です。

おふらんす映画ずらずらずら

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闇にまぎれてbowyow cine-archives vol.924,925、926

 

 

ジュリー・デルピー主演・脚本・監督の「パリ、恋人たちの2日間」をみて

 

ヴェネチア旅行を終えた男女がNYに帰る途中ヒロインの実家があるパリに滞在したおりのすったもんだをエスプリとユーモアたっぷりに描いた佳作ずら。

 

ゴダールの映画「ゴダールの探偵」でデビューして彼を尊敬し影響を受けているだろう(登場するネコにジャンーリュックという名をつけている)ジュリー・デルピーの才能は認めるが、映画の彼女も相手役の刺青だらけの男とも絶対に友達にはなりたくないと思った。

 

 

セドリック・クラピッシュ監督の「PARIS」をみて

 

 2008年製作のおふらんす映画なり。巴里に住む幾人かの老若男女に焦点を当てて、現代のフランスと仏蘭西人の生態を点描しようという試みだが、そのキャメラが上澄みだけを上滑りしているために、あまり成功したとはいえない。

 

 凡庸なクラピッシュは、大先輩のエリック・ロメールグレン・クローズが出演したロドリゴ・ガルシア監督の「美しい人」などの循環手法を徹底的に研究する必要があるだろう。

 

 主演のジュリエット・ピノシュの可憐な瞳と出会ったのはゴダールの映画の中であったが、あれから幾星霜、彼女もずいぶん﨟たけたものだ。

 

 

○レジス・ヴァルニエ監督の「インドシナ」をみて

 

 1930年代の仏領インドシナのゴム農園女主カトリーヌ・ドヌーヴをめぐる恋と戦争と家族の波乱の物語。養女の元ベトナム王女はドヌーヴの恋人を愛し、子を産み、共産党に拉致されて北ベトナムのVIPになるが、ドヌーヴは自分の孫を連れて初めてフランスに帰国するのである。

 

 いつも役から奇妙に逸脱してしまうことが多いドヌーヴが、ここでは素直に役柄に溶け込んでいるのは監督の手腕だろうか。そういえばレジス・ヴァルニエはジェーン・バーキンが出演した1986年製作の「悲しみのヴァイオリン」でメガフォンを取っていたな。

 

 

 スピーカー、CDプレーヤー、PCディスプレイ次々壊れる神無月ずら 蝶人