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蝶人戯画録

毎日お届けする文芸、映画、エッセイ、詩歌の花束です。

MEMORIES盤シューリヒト指揮の「モーツアルト交響曲・協奏曲集」を聴いて

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音楽千夜一夜 第356回

 

カール・シューリヒトがウイーンフィル、シュツットゥガルト放響、ドレスデンフィル、スイスイタリア語放響を振ったモザールの交響曲とピアノ協奏曲の5枚組です。

 

その特徴はすべてがライヴで収録されていることで、多くの指揮者と同様スタジオよりもライヴで燃えるシューリヒトがその本領を遺憾なく発揮しているようです。

 

交響曲40番はイタリアのルガーノ、41番はザルツブルク音楽祭での生演奏ですが、前者のスイス・イタリア放響が後者のウイーンフィルに勝るとも劣らぬ力演を繰り広げているのは特に注目されます。どちらもうわべを全く飾らないエネルギッシュな演奏で好感が持てる。ここには「むきだしのモザール」があります。

 

ピアノ協奏曲は9番、17番、19番、22番、27番の4種ですが、19番は同じシュツットゥガルト放響の劇伴で有名なクララ・ハスキルとカール・シーマンという聞いたこともない名前のピアニストによる2つの独奏の聴き比べを楽しむこともできます。

 

やたら独奏者のご意見を拝聴したり、楽員に卑屈な態度を示すいまどきの「民主的な」指揮者と違って、交響曲と同様シューリヒトは独奏者の機嫌伺いなど一切せずに自分のテンポ、自分の緩急でどんどんオケを引っ張りますが、マエストロはそれでいいのです。

 

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