蝶人戯画録

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ロブ・ライナー監督の「ミザリー」をみて

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bowyow cine-archives vol.678

 

 

スティーヴン・キングの原作によるホラー・サスペンスであるが2時間にわたってたっぷり怖がらせ、楽しませてくれるよくできた見せもの映画である。

 

流行作家を拉致監禁してしまうキャシー・ベイツの恐ろしさも可愛らしさも、全ての女性のそれに共通するものであり、有名人がこれを見たらおっかけやファンにたいする見方が一変するのではないだろうか。

 

ミザリーという女性名を冠した通俗小説の主人公名が、「悲惨」を意味する英語でもあったり、ヒロインが飼っている豚の名前であったりするのもワサビが効いている。

 

ただ難をいえば、冒頭の自動車事故からヒロインが主人公の作家を上手に救い出すというプロットは、いくらなんでもあまりに不自然だろう。

 

 

なにゆえに図書館番号を暗記しているケータイの番号は覚えていないのに 蝶人