蝶人戯画録

毎日お届けする文芸、映画、エッセイ、詩歌の花束です。

2008-05-02から1日間の記事一覧

デュラス著「太平洋の防波堤」を読んで

照る日曇る日第121回どことなくブロンテの「嵐が丘」を思わせる小説である。ただ「嵐が丘」がヒースが冷たい風に吹かれる荒涼たる北の国を舞台にしていたのに対して、こちらはモンスーンとタイフーンが太平洋から押し寄せるインドシナ半島の南の国の物語とい…