蝶人戯画録

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2010-08-23から1日間の記事一覧

井上ひさし著「一週間」を読んで

照る日曇る日 第364回本書は偉大なる演劇作家井上ひさし氏の最期を飾るにふさわしい長編小説です。腰巻のコピーをそのまま引用すると、「昭和二十一年早春、満州の黒河で極東赤軍の捕虜となった小松修吉は、ハバロフスクの捕虜収容所に移送される。脱走に…