蝶人戯画録

毎日お届けする文芸、映画、エッセイ、詩歌の花束です。

2011-06-05から1日間の記事一覧

関川夏央著「子規、最後の八年」を読んで

照る日曇る日第433回近代日本語の建築とそれを通じての俳句と和歌の近代化に多くの功績を上げた子規について思う時、そのイメージの中心で浮遊しているのは根岸の子規庵である。短すぎた彼の晩年の暮らしと芸術の拠点はこの粗末な寓居であり、そこにくりのべ…