蝶人戯画録

毎日お届けする文芸、映画、エッセイ、詩歌の花束です。

2011-09-21から1日間の記事一覧

トマス・ピンチョン著「競売ナンバー49の叫び」を読んで

照る日曇る日第454回佐藤良明の懇切丁寧な翻訳と注解に導かれて、今回はかろうじて最後まで読みおせたが、いったいこれは何なんだ。熟れた人妻がサンフランシスコの黄昏をダシール・ハメットの探偵小説の主人公のようにさまよい始めるが、その彷徨はセリーヌ…