蝶人戯画録

毎日お届けする文芸、映画、エッセイ、詩歌の花束です。

2014-04-27から1日間の記事一覧

山本周五郎著「ながい坂上下巻」を読んで

照る日曇る日第670回&671回 著者が、生涯の最後に遺した大長編小説である。 小さな藩の平侍として生を享けた主人公三浦主水正が、さまざまな艱難辛苦に耐えながら、みずからの望みではなかったが、ついに城代家老の要職に就くまでの、ある意味で立身出世の…