蝶人戯画録

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スピルバーグ監督の「インディ・ジョーンズ最後の聖戦」を見て


闇にまぎれてbowyow cine-archives vol.201

1989年製作のシリーズ第3作では、お馴染みハリソンフォードのジュニア時代役に急死したリバー・フェニックス、父親役にショーンコネリーが出演して一層のお楽しみ度を加えた。

ジェフリー・ボームによる脚本は、私にはなんの興味もないキリスト教の聖杯伝説にのっかった安直なナチス対決冒険譚であるが、冒頭ベネチアの図書館の地下に美女とスーツ姿で潜入して早速鼠や蛇や蠍に遭遇したり騎士の墓を見つけたり、ナチに追われて石油が燃える水面を潜ったり危機一髪一気呵成のローラーゲームに引きずりこむスピルバーグ一流のストーリー展開はめざましいものがある。

例によって例に終わるこの出来レースの中で出色の存在は紅一点、ナチの女マタハリ、ボンドガールならぬインディガール役を演じる理知的にして妖艶なるアリソン・ドウーディ選手。仕事のためにはなんとインディ・ジョーンズ親子丼を美味しく食べてしまうという積極性を示すのですからたまりません。

あとは例によって聖杯が隠されている神殿におけるナチスとの争奪戦やらミイラやら老騎士やら大崩壊やらなんやかやで、息もつかさずにラストまで引っ張ってゆきまする。


遺産処分のため3333万円差し上げますてふメール連日来る三井香奈子そも何者 蝶人