蝶人戯画録

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小林正樹監督の「人間の條件・第4部戦雲篇」を見て

闇にまぎれてbowyow cine-archives vol.223


退院した梶が所属した部隊にいたのは、彼のかつての同僚影山少尉だった。影山(佐田啓二)は上等兵になった梶を初年兵教育係に任命して引きたてようとするが、部下を殴らず温情主義で育成しようとする梶は古兵たちの敵意と反感を買い、猛烈なしごきにあう。

仲代達也の証言によれば10名の古兵は本気で彼をぶん殴り、血にまみれ腫れあがった顔面をカメラマンの宮島義勇はいそいそと撮影したそうである。

古兵たちとの対立が決定的な局面を迎えることを懼れた影山は、梶を前線の別部隊に移すが、その間にソ連軍に急襲された影山とその部隊はほぼ全滅してしまう。

やがて梶の小隊にもソ連軍の戦車が襲いかかるが、自衛隊の戦車を使用した戦闘シーンは身の毛もよだつすさまじさで、梶が初年兵をひきずりこんだタコつぼの頭上を戦車は間一髪で通過していくのだった。


フクシマの惨禍再来を待つと言うのか稼働を急ぐアホ馬鹿民主党 蝶人