蝶人戯画録

毎日お届けする文芸、映画、エッセイ、詩歌の花束です。

ブライアン・シンガー監督の「Ⅹ―MEN」「Ⅹ―MEN2」を見て

 

 

闇にまぎれてbowyow cine-archives vol.395vol.396

 

 

このところ安易な想像力が産んだ低劣な映像作品を見る、いな見せられる機会が増えてきたがこれもその好個の一例。

 

人類が進化して誕生した突然変異体(ミュータント)が巻き起こすさまざまな事件と葛藤を取り扱う映画である。

 

こういう主題ならもっと内容的に深みのある抉り方が出来ると思うのだが、相変わらずハイテク技術に依拠したアクションに血道をあげているからだんだんあほらしくなってくる。このアホ馬鹿映画についてはどんな暴言を吐いても許されると思うのだが、そのための適切な言葉が出てこないのがうらめしい。ので、やめておこう。

 

と思っていたのだが、世の中にはそういうアホ馬鹿映画を好む観客も多いとみえて、なんと続編が作られてしまった。

 

普通の人間とミュータントが同じ人間でありながらお互いに敵視したり相戦うような局面を続編でもつらつら描いているのだが、もとからが漫画の原作の軽薄さを刻印されているせいか、差別や対立の悲劇性が最後まで浮かびあがってこないのが残念である。

 

 

欲しかった輸入盤CDに高値つくあな憎たらし安倍蚤糞 蝶人

 

 

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