蝶人戯画録

毎日お届けする文芸、映画、エッセイ、詩歌の花束です。

私詩的履歴書~「これでも詩かよ」第93番

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ある晴れた日に第249回

 

 

 

40年代、私はひとりの頑是ない赤ん坊。

50年代、私は特性の無いひ弱なひとりの少年。

60年代、私は怒れる学生だった。

70年代、私は従順なひとりのリーマンだった。

80年代、私は会社のために24時間戦う労働者。

90年代、私はリストラ取らされた哀れな労働者

00年代、私はふりー、ふりーのフリーター

10年代、私はひとりの詩人になった。

 

 

なにゆえに海でも駅でも喧しい日本人は耳なし芳一 蝶人