蝶人戯画録

毎日お届けする文芸、映画、エッセイ、詩歌の花束です。

マキノ雅弘監督の「昭和残侠伝 死んで貰います」をみて

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bowyow cine-archives vol.774

 

 

マスオさん「健さんはいつもどおり演技の出来ない健さんだったけど、ハンサムだけど許せる。それより恋人役の藤純子が終始ぶりっこの猫ねで声で喋るのがどうにも妙な感じだったね」

 

カツオ「だけど、ラストの大立ち回りは大迫力だったなあ」

 

ワカメ「ご本人もそれまでとは打って変わって生き返ったようにダンビラを振り回していたわ。不器用な人だから、現場では大勢のけが人が出たんじゃないかしら」

 

サザエさん「でも我慢に我慢を重ねていくら足を洗おうとしても、ヤクザのしがらみから身を引けず、最後は元の黙阿弥で網走番外地行き。娑婆に出てくるまでに藤純子がお婆さんになってしまうと思うと可哀想だったわ」

 

 堪えに堪え我慢に我慢の健さんがにっくき彼奴らに天誅下せり 蝶人