蝶人戯画録

毎日お届けする文芸、映画、エッセイ、詩歌の花束です。

2007-02-02から1日間の記事一覧

ある丹波の老人の話(2)

するとそのとき、母は「わたしは柳谷の観音様におこもりして“消えずのお灯明”をあげて一生一度の願を掛けてみよと思うんや。そやからどうぞわたしをそこまで連れて行っておくれやす。あとはどないなってもええさかいに、二人は家に帰っとくれ」というのです…