蝶人戯画録

毎日お届けする文芸、映画、エッセイ、詩歌の花束です。

2008-02-14から1日間の記事一覧

レイモンド・カーヴァー著「象」を読む

照る日曇る日第98回これは村上春樹が翻訳したレイモンド・カーヴァー最後の短編集である。レイの短編の特徴は見事に完成されたばかりのキャンバスをその瞬間にナイフでざっくりと切り裂いたような放埓なラストであろう。表題作の象における稲妻のごとく疾走…