蝶人戯画録

毎日お届けする文芸、映画、エッセイ、詩歌の花束です。

2013-09-10から1日間の記事一覧

中上健次著「紀伊物語」を読んで

照る日曇る日第619回 大島から始まった物語は、いつのまにかお馴染みのオリュウノオバや中本一族が棲息する路地へとなだれ込む。 若く美しいヒロインの道子は、胎内から突き上げる欲情に突き動かされてみさかいなしに性の喜悦をむさぼり、とうとう実の兄…