蝶人戯画録

毎日お届けする文芸、映画、エッセイ、詩歌の花束です。

梟が鳴く森で 第2部たたかい 第22回


bowyow megalomania theater vol.1

それからみんなで、食料を調達する計画を立てました。

今はまだ秋だから木の実も拾えるけれど、すぐに冬がやって来ます。計画的に食べ物を集めて飢え死にしないで年を越せるようにしよう。こういうのを、いえにあればけにもるいいをくさまくらたびにしあればしいのはにもる、というんだよ、とリーダーの公平君が言いました。

ふだん家や星の子で食べているカレーやハンバーグほど立派なメニューではないけれど、こうやって自分たちで野山で採ってきた食料を自分たちで料理して食べると、そっちのほうがむしろおいしいのでした。

周りにはすぐにぶん殴る長島のような先生やうるさい親も嫌いな奴もいないので、格別おいしいのでした。

のぶいっちゃんがものすごく太いイタドリの皮をむきながら頭から食べていると真ん中辺から小さなヤマカガシが出てきたのでびっくりしてみんなに見せるとヤマカガシも驚いて逃げ出そうとしましたのでのぶいっちゃんはしばらくヤマカガシを首に巻いて遊んでいましたがそれにも飽きたのでヤマカガシをガマの茶色の穂先が高くそびえているきれいな水たまりに投げ捨てるとヤマカガシはよろこんでガマの根っこに逃げて行きました。


とくすでに永遠界に属すべし午前に撮りし朝顔の写真 茫洋