蝶人戯画録

毎日お届けする文芸、映画、エッセイ、詩歌の花束です。

梟が鳴く森で 第3部さすらい 第13回

bowyow megalomania theater vol.1


洋子はいつまでも泣きやまずにいる僕を、そっと抱きしめてくれました。

頬ずりしてくれました。キスをしてくれました。

のぶいっちゃんに「あっちへ行け」と言ってくれました。

のぶいっちゃんがふてくされてどこかへ行ってしまうと、洋子は僕を砂丘と砂丘のくぼみに連れて行っていっしょに添い寝をしてくれました。

僕は上着を取って、下着も脱いで、パンツも脱いで、ふりちんになって洋子にしがみつきました。


淳作と直筆サイン入りの団扇で涼をとる 蝶人