蝶人戯画録

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独メンブラン盤「ベラ・バルトーク10枚組」を聴いて

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音楽千夜一夜第318回 

 

ベラ・バルトークの作品を10枚組にした独メムブランによる10枚組の廉価版セットです。

 

ここにはクーベリリック指揮ロイヤルフィルのオーケストラのための協奏曲やアンセルメ指揮スイス・ロマンド、カッチエン独奏のピアノ協奏曲、フルトヴェングラー指揮フィルハーモニア、メニューイン独奏のバヴァイオリン協奏曲などが各ジャンルのバランスに配慮しながら要領よく収まっている。

 

特筆すべきは夭折したフィレンツエ・フリッチャイの素晴らしいバトンテクニックで、それは彼がベルリン・ラジオ放響を振ってトッパー、ディスカウが歌った「青髭公の城」を聴くとよくわかる。

 

こんな隠れた名盤があるとは夢にも思わなかった。

 

 

世を呪い我が身を呪うか夜の蝉 蝶人