蝶人戯画録

毎日お届けする文芸、映画、エッセイ、詩歌の花束です。

スティーヴ・ベンデラック監督の「Mrビーン カンヌで大迷惑?!」をみて

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闇にまぎれてbowyow cine-archives vol.577

 

原題は「Mrビーンの休日」なので邦題もそういうふうに直してほしい。英国の喜劇怪優Mrビーンはじっと顔をみていると吐き気がしてくる。

 

どことなく不快で不吉で凶悪なまなこを持った存在であるが、そんな彼が町内の抽選に当たってカンヌに行って、いや行くまでに大迷走、大脱線するお笑い映画である。

 

はじめその迷走ぶりがまことに処女のごとくスローモーで詰まらないから、これは一体どうなるのかと心配してみていたが、おわりは脱兎のごとく感動の?ハッピーエンドに漕ぎつけたには見事でした。

 

ところでじつは私もさる抽選会でパリ旅行に当たって勇躍現地に乗り込んだのだが、Mrビーンの大嫌いな生ガキに当たって結局ホテルのトイレから一歩も動けず帰国したことがある。

 

世間では巴里のレストランやNYグランドセントラルのオイスターバーの牡蠣や莫迦貝を珍重する人がいるようだが、その品質はおおむね劣悪で商品管理がきちんとなされていないので、野蛮人かよほど胃腸に自信がある人以外は、あまり近寄らない方が賢明でしょう。

 

メールにてフルムーンですと知らされて仰ぎ見る仲秋の名月うるわし 蝶人