蝶人戯画録

毎日お届けする文芸、映画、エッセイ、詩歌の花束です。

新宿の文化学園服装博物館で「ヨーロピアン・モード展」「千のブラウス展」をみて

 

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ふぁっちょん幻論第87回& 茫洋物見遊山記第149回

 

 

来たる24日まで開催されている同展では1770年代から1990年代の欧州のレディスモードが時代別に陳列されていて勉強になる。

 

18世紀のモザールが生きていたロココ時代のドレスから、20世紀のワーキング・ウーマンたちの機能美のパンツスーツまで、およそ250年の間にふぁっちょんといふもの、トレンドといふものが、いかに時代と共に社会の変容と共に脱兎のごとく劇的に変化してきたのかが、これほど明瞭に一瞥できる機会はないだろう。

 

特に興味深いのは、あの短かったアールヌーボーの時代からアールデコの時代へと脱皮を遂げた時期の歴史的証拠品が並んでいることで、美術や工芸にエポックを刻んだ芸術様式の服飾における痕跡をつぶさに見届ける僥倖に、われらは浴するのである。

 

なおついでに、同学園の中のファッション・リソースセンターで開催されている過去数十年間のさまざまなデザイナーによる1000点の!素敵なブラウス展もお見逃しなきよう。

 

 

なにゆえに真昼間からタクシーは点灯してる勿体ないからライトを消すべし 蝶人