蝶人戯画録

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鎌倉国宝館で「平常展」をみる

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茫洋物見遊山記第152回 &鎌倉ちょっと不思議な物語第319回

 

 

長らく震災対策工事を行っていた鎌倉国宝館がやっと再開しました。近所の源氏池も平家池もはすが満開です。

 

「平常展」と称しているがこんな呼び方があるのだろうか。「所蔵展」とか、せめて「通常展」にし給えな。

 

入館して右手にはおなじみの薬師三尊および十二神将立像の十五体が佇立して圧巻ですし、左手の展示室には報国寺光明寺などの境内絵図、今少路西遺跡の出土品などが整然と並んでいます。

 

 建長寺が所有にかかる北条時頼の座像は、私の大嫌いな北条家の第五代の執権ですが、さすが三浦一族を滅ばしただけのしたかかな面構えで無人の館内を睥睨しているのでした。

 

 なお当展は来る7月27日まで同館にて寂しく開催中。

 

 

  なにゆえに「平常展」と称している鎌倉国宝館には異常が無いから? 蝶人