鎌倉雪の下の鏑木清方美術館で「清方描く桜の風情」展を見て
茫洋物見遊山記第114回&鎌倉ちょっと不思議な物語第278回
ここ数日でいっきに桜が開花した。絶好のタイミングで開催された本展ではあるが、その中身をみてがっかり。見ごたえのある作品なぞほとんどなかった。
このような出品作の半分くらいが下描きやデッサンで、完成品のほうが少ないような展覧会では、眺める価値も半減してしまう。同業の画家かその見習いにとっては勉強になるのだろうが、われら一般ピープルにとっては鼻白むばかり。
学芸員は収蔵品をやりくりしながらの品ぞろえに苦労しているのだろうが、もう少し全体のバランスをよく考えた充実したコレクションにして頂きたいものである。
なお本展は同館にて来たる4月14日まで開催中。
果樹園を車で走るは野蛮なりと警告すれど管理人はしたたかに居直る 蝶人