蝶人戯画録

毎日お届けする文芸、映画、エッセイ、詩歌の花束です。

6月のうた「これでも詩かよ」第6弾 ♪エリーゼの為に

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ある晴れた日に第133回

 

 

私が住んでいる町では、毎日ゴミを選別して出さなければならない。

 

月曜日は、燃えるゴミの日。

 

火曜日は、段ボールや本や新聞や衣類の日。

 

水曜日は、さまざまな草や木や薪を出す日。ペットボトルもこの日に。

 

木曜日は、もう一度、燃えるゴミの日。

 

金曜日は、プラスティックや燃えないゴミ、ビンや缶を出す日だが、

最近その分量がどんどん増えてきたために、週に1回だけではパンクしそうだ。

 

毎朝8時20分までに我が家のゴミを出すのは、

自慢じゃないが、私の仕事である。

 

さて本日は、第1火曜日。

毎月この日は、どこの家でも溜まりに溜まった危険で有害な廃棄物をじゃんじゃん出すのである。

 

みどりのそよ風に乗って聴こえてきたのは、収集車が流す「♪エリーゼの為に」のメロディ? それとも嫁はんに叩きだされた爺さん婆さんの断末魔の悲鳴?

 

町内の向こう三軒両隣は、静まり返って物音ひとつしない。

 

 

 

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