ウォシャウスキー兄弟監督の「マトリックス・リローデッド」「マトリ
闇にまぎれてbowyow cine-archives vol.383&384
ブルース・リーとスーパーマンとスペースオデッセイを足して3で割って純愛物のスパイスを振りかけた鳴り物入りの重厚長大SF3D映画。ハイテクの限りを駆使している割には1対1のカンフー拳法対決シーンが多いので笑える。
死んだはずのヒロイン(キャリーアンモス)やヒーロー(キアヌ・リーブス)がなぜか簡単に蘇生したりするのも漫画チック。地球人を絶滅させようと異星人が押し掛けてきて機械対人間の最終対決が始まる。
続編の「マトリックス・レヴォリューションズ」ではいよいよ鉄壁の機械群がまるでウンカの如く、戦艦大和に襲いかかるヘルキャットの如く押し寄せてきて息を飲む。
これに対する地球軍は人力鉄人28号のような旧弊な人間臭い兵器なのが対照的。超近代的な機械対人間では当然前者に軍配が上がって良さそうなものだが、そうは問屋がおろさず、最後は両者を背後からリモコンする超絶対者同士の対決・痛み分けで終わってしまう。
しかし「ハイテクの奥に鎮座まします霊的存在」という図式はいたって陳腐かつ幼稚なもので、これを要するに子供騙しのデイズニーランド映画のようなものだろう。
双子座より我に飛び来る星ひとつ願いもできず消え去りにけり 蝶人