蝶人戯画録

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セルジオ・レオーネ監督の「夕陽のガンマン」「続夕陽のガンマン」をみて

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闇にまぎれてbowyow cine-archives vol.615&616

 

イタリアンで料理したマカロニ・ウエスタンは本番ハリウッドの西部劇の不振につけこんで大ヒットしたようだが、演出よりもタイトルデザインや音楽によるB級シネマ的味付けで関心を呼んだのではなかろうか?

 

イーストウッドの出世作だが、彼よりも相棒のバンクリーフの存在感の方が際立っている。

 

いい子、悪い子、普通の子というトリオがあったが、「続夕陽のガンマン」では善人、悪人、卑劣漢の三人が登場して、あの手この手で相手を出し抜こうとする。もちろん善人なんて一人もいない。

 

 まったくバカバカしい映画で、亡き淀長さんも褒めにくいと思うが、強いて言えば三人同時の決闘くらいか。しかもそれがどうしてあのような結果になるかはよく分からないような描き方になっている。

 

 監督は前作と同じセルジオ・レオーネだが、演出はまえのほうがましでほとんど出たとこ勝負のようなもの。エンニオ・モリオーネも相変わらずの冗談音楽でつきあっている。

 

 

なにゆえに地球に優しく人に優しくの大合唱をやめたのか妙な企業不気味な国民 蝶人