蝶人戯画録

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和田誠監督の「真夜中まで」をみて

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bowyow cine-archives vol.660

 

 

麻雀放浪記」で邦画界に衝撃を与えた和田誠監督の作品であるが、残念ながらこれはどちらかといえば失敗作だろう。

 

 主人公は真田広之演じるジャズ・トランペッターで、題名になった「ラウンド・ミッドナイト」や「ソーホワット」など全篇にジャズの名曲が流れ、ミシェル・リー演じるホステスとのとんだトラブルに巻き込まれた主人公が、「真夜中まで」、東京を駆けずり回るサスペンスドラマだが、どうも映画的感興が湧きおこらない。

 

 舞台が紐育かせめて香港であったなら、とないものねだりをしてみたが、まあそれでも駄目だろうね。ジャズ大好き人間が道楽で作ったジャズ映画というところかしらん。

 

 

なにゆえに若者は真夜中に駆けずり回るそこに太陽が輝いているから 蝶人